渋谷とっておき!!ホーム 広島市中区
薬研堀10-6-1
082-248-1776

16:00〜23:00 月休

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「なんでみんな八昌、八昌っちゅうて行くんですか?」

この店に向かうタクシーのなか、運転手がこう尋ねて
きました。わざわざタクシーまで使って繁華街の端の
八昌に行くことが理解できないらしいのです。

「そんな、どこも違いがないように思うけどねぇ」

というのも、広島の人々にとってお好み焼きは準主食。
ほぼ毎日昼食はお好み焼き、という人も現実にいます。
ですから、むしろ味にはこだわらない、という層も
一部にいたりします。

また、面白いことに広島の人においしいお好み焼きの
店はどこかと尋ねると、自分が生まれ育った地域の
小さな店を挙げる人がけっこうな割合でいます。

それは、近所のおばちゃんが自宅の一部を改装して
やってるような店。マンガが置かれ、客は近所の
子どもが中心で、ほとんど駄菓子屋の延長のような
店だったりします。

つまり、広島の人々にとっておいしいお好み焼きとは
幼い時から慣れ親しんだ「おふくろの味」のようなもの。
上のタクシー運転手のような味にこだわらない層と
ある意味、表裏一体の関係なのでしょう。

そういう点では、広島風お好み焼きについては、
かえって我々ヨソ者のほうが客観的に評価できるの
かもしれません。


この店の良さは、一般的な広島風お好み焼きとは
違って、全体に一体感があるところ。簡単に言うと
ちゃんと「一枚」になっているのです。

とはいえ関西風のような小麦粉の塊ではありません。
“つなぎ”は主に卵と生地の少量の小麦粉。
おかげで少しさくっとした食感とほんのりした甘さが
感じられ、甘めのソースといい調和をみせています。
キャベツもきっちりと圧縮され、ほかの具と一体化。
ほかの一般的な広島風のように、食べるはしから
ぼろぼろと崩れていくようなことはなく、曲芸のような
コテの使い方を強要されない、という点でも、いい店と
いえるでしょう。

店内は、間口は二間(360cm)ほどしかありませんが
奥行きはけっこうあり、大きなコの字型のカウンターが
店のほとんどを占領しているような感じ。

すべての席には鉄板があり、店のスタッフが集中的に
焼き上げたお好み焼きが運ばれてきます。
これを客が自分でコテを使って切り、食べるのです。

いかにも観光客という客のなかには、「肉玉そば」
一枚だけ食べてそそくさと帰る人もいるのですが、
それではちょっともったいない。

焼く時間もけっこうありますし、ビールとつまみを頼んで
気長に待つのがおすすめです。

「スジポン」は牛のアキレス腱を蒸し、ポン酢と唐辛子で
味付けしたもの。非常にシンプルなのですが、これが
けっこういけます。
「チャンジャ」(鱈の内臓のキムチ)もけっこう美味。

また、鉄板焼きもあり、牡蠣を焼いてもらいましたが
これもまたカリッと焼き上げられ中はじゅわって感じで
よかったです。

なお、人数が多めの場合は奥の座敷へ。
4人以上なら予約もできますので並ばずに済みます。
壁にびっしりと書き込まれた芸能人のサインを見ながら
栄枯盛衰を実感するのもいいかもしれません。


率直に言って、この店に行けば広島風お好み焼きは
制覇したも同じだと思います。

ほかのお好み焼き店めぐりをするくらいだったらぜひ
「ホルモン天ぷら」「ウニクレソン」など、広島の
ほかのユニークな食べ物に挑戦してみてください。

時間帯によってはけっこう並ぶこともありますが、
それだけの価値は間違いなくある店です。


なお、近隣にいくつか「八昌」を名乗る店がありますが
まったく関係はないそうですのでお間違えのないように。



きちんと一体化されたお好み焼き
広島ではこの形は珍しい



肉玉そば
ちょっと失敗気味かも


華街の端っこにもかかわらず
店先はいつも行列



二段階の分業で焼かれる
この日前半の生地作りを担当していたのは
この店の主人



牛アキレス腱を蒸してポン酢で仕上げた
「スジポン」


チャンジャ


牡蠣の鉄板焼き



昔はこのソースではなかったような…。



お好み焼き(肉玉そば) 787円  ねぎ焼 787円 スジポン 420円


このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/hassho2.htm


2005・5