中央区
日本橋室町3-4-1

10:30〜15:00
土日
祝休
地図はここ

銀座線三越前駅を降りて、
三越とは反対側のA10の階段を上がってすぐ。
そこに異様な雰囲気のお店があります。

蔦がびっしりと覆い尽くしたレンガの外壁。
看板には赤地に白抜きの「珈琲」の文字。
玄関の横に書かれた「印度風カリーライス」という
小さな手書き文字だけが、この店について
我々が知りうる情報のすべてなのです。

誰もこの店の正式名称を知りません。
誰もこの店の電話番号を知りません。

ただ看板のとおり「印度風カリーライス」と呼ばれ、
いつのまにか定着しているのです。

店に入っても、注文の必要はありません。
この店にあるのはカレーだけ。
たとえば一人で着席するやいなや
「はい、ひとつ!!」というおばちゃんの掛け声が
飛び交い、オーダー終了。

看板にある「珈琲」の文字につられて入ったとしても、
おばちゃんたちの「はい、ひとつ!!」の掛け声は響き、
否応なしにカレーが出てくるようになっています。

さて、肝心のカレーは、サラサラタイプの印度風。
しかし輪切りのニンジンに大きなジャガイモなど、
具に関してはまったくの日本風。不思議な折衷です。

しかし、スパイスは潤沢で鮮烈。
食べ進むにつれて汗が吹き出すほどの辛さです。
薬味は皿に盛られた大根の漬物があるだけで
あとはヤカンに入れられた水だけ。
辛さは目で見て粒が確認できるほど粗めの
唐辛子が中心ですが、そのほかにもペッパー、
コリアンダーなどの香りが複雑にとけ合っています。
また、パラパラのご飯もカレーソースに合ったもの。
こうしたコメは吸水力がありませんから、食べている
途中、カレーソースを全部吸い込んでしまい、
足りなくなるということがないのです。

「ボンディ」が日本のモチモチしたお米に合わせての
正常進化を遂げたカレーライスなら、この店の
「印度風カリーライス」は現地のスパイスを優先し、
それを日本人の舌や食習慣に合わせて進化した
ものと言えるでしょう。


誰もその正式な名称を知らない



あふれんばかりのカレーソース
というより、あふれた痕跡が残る



皿の縁に点々と残る
唐辛子の粉



まあ1,200円という値段を高く感じるかどうかを含めて、好みのはっきり分かれる
カレーではありますが、これを食べないでカレーを語ることは許されない、
そんな雰囲気を持ったカレーと言えるでしょう。

           ☆

最後にひとつ。
この店に行く前には、絶対にトイレは済ませて行ってくださいね。
建物の古さのせいでもありますが、ちょっと驚くトイレです。


このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/india-fu.htm



印度風カリーライス 1,200円 のみ


2004.1