渋谷とっておき!!ホーム 静岡県周智郡森町
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水休

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ある意味究極のオーベルジュと言えるかもしれません。

オーベルジュとは宿泊施設がついたフランス料理店。
まあ、割烹旅館のフランス版といったらいいでしょうか。
食べるための旅の目的地です。

「究極」の意味は、食だけにこだわり、それ以外には
ほとんどこだわりがないこと。

なにしろ場所が静岡の山のなか。とくに観光地が近い
わけでもなく、袋井の街から車で普通の道をひたすら
北に上り、最後はGoogleMapsにも載ってないような
農道を駆け上がって行ってやっとたどり着く場所。

周辺は山に囲まれ、眼下には茶畑が広がる斜面に
宿泊棟(コテージ)と管理棟、レストランが点在します。
自然以外はなにもない、と言っていい場所です。

コテージは一棟に1〜2の部屋があり、それぞれ和室。
8畳と6畳がつながっていて、残りは板間の広い空間。
窓が付いて眺めがいいユニット式の風呂とトイレが
備わっています。まあ簡素にして十分ではありますが
「オーベルジュ」の言葉からくる瀟洒なイメージは
見事に裏切られるかもしれません。
まあそもそも「オーベルジュ」は旅籠(はたご)という意味
だそうですから期待してくるほうが間違いなのかも
しれませんが。

ここは、フランス料理の世界で古くから活躍してきた
今井克宏さんが営む店。浜松に本格フランス料理を
根付かせた今井さんは、世界料理オリンピックに
日本チームの一員として参加し優勝。独立後は
日本初の「1日1組完全予約制の店」を開くなど、常に
華やかな道を歩んできました。

その今井さんが新しい夢をと開いたのがこの山荘。
当初は少し離れた場所に「レストラン 今井」があり、
その客に泊まっていってもらうためだけの施設だった
とのことですが、いつしかこちらがメインになりました。

ディナーは、豊かな自然のなかで自家栽培した野菜や、
今井さん自慢の燻製などを中心にして、安全でおいしい
ものを食べてもらおうというコンセプト。

料理そのものは古典に属するもので、派手な飾りつけ
などはありませんが、確かな素材を使ったやさしい味
といったらいいでしょうか。とにかく気取る必要もなく
ウンチクを垂れることもウンチクを聞く必要もなく、
くつろぎの食事時間が過ごせます。

スタッフもホスピタリティにあふれてにひとりひとりに
しっかりと、かつにこやかに対応してくれます。

なお、この店は子ども連れも大歓迎。
小さな子どもにもひとりひとりテーブルウェアを用意し、
食事も「お子様ランチ」などではなく、ちゃんとした同じ
ものを出してくれます。これは子どもをひとりの人間と
して尊重し、ちゃんとしたものを食べて育ってほしいと
いう姿勢の現れなのでしょう。

とかく子どもを甘やかすかやっかい者にするかの
両極端になる日本の宿や飲食店に見習ってほしい
ものです。

料金は、1泊2食で15,750円。一室あたり4名以上の
場合は13,125円になります。まあほとんどがディナー
の料金で占められているといっていいでしょう。
しかもオン/オフのシーズン別料金はとらず、年間
通して均一料金というのも嬉しいこと。子ども料金は
別の計算式があり、手頃な料金でひとりひとりに
しっかりとした料理を出してくれます。また宿泊をせず
ディナー/ランチのみという利用もできます。

先に述べたように、宿泊施設は簡素そのもの。
カップルにはお勧めできないかもしれません。

しかしこの料理とホスピタリティ溢れるあたたかな
もてなしを考えれば、コストパフォーマンスは恐ろしく
高いといえるでしょう。

おいしいものを食べ、自然のなかでのんびりと過ごし、
燻製の達人・今井さんから燻製料理を習ってみたり。

家族のお祝いや気の置けない仲間での集まりには
ぜひともお勧めしたい店です。



この日のメインは
豚ヒレ衣焼き 温野菜添え


茶畑に囲まれた山の斜面にある
ここまでたどりつくのが大変


部屋は和室6畳×2と板間で広々
設備としては民宿といった感じ


オーナーシェフの今井克宏さん
日本エスコフィエ協会の副会長も務める


レストランは広々として開放的


森のサラダ
自家製燻製とクレソンが使われている


舌平目詰め物 カニソース煮込み
ピラフ添え


デザート




宿泊料金(1泊2食) 15,750円〜13,125円。




このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/mikura.htm


2010・7