新宿区神楽坂5-7
03-3260-1006

11:30〜21:00 日休
地図はここ


なんといっても酒肴がいい。
田舎蕎麦もいい。
店の雰囲気もいい。

ただ、せいろがなぜかブチブチ…。

不思議な蕎麦屋です。


この店に行ったのは偶然でした。
友人と二人、夏の昼下がりにちょっと一杯と向かった
神楽坂。最初目指した有名な蕎麦屋が夏休みという
ことで、少々がっかりしながらさまよって見つけたのが
この店でした。

神楽坂を登って大久保通りとぶつかる少し手前、
通りから右にちょっと入った場所にあるのですが、
店の造りも新しく、なんとなくいい雰囲気を醸しだして
いました。

最初にビールとともに頼んだのは「メゴチ天」。
もっちりした身とさっくりした衣の相性が抜群で、
酒の肴としては最適。
「油あげ 大葉みそ焼」もシンプルながら、かりっと
焼かれた油揚げと味噌の甘辛さのバランスがよく、
食感が軽いこともあってこれもまた酒を進ませます。

去年(2007年)、近くの筑土八幡町から移転して
オープンしたという店内はカウンター4席のほか、
テーブル席が20席ほど。
昼間に禁煙・分煙がなされていないのは蕎麦屋として
ちょっと信じられないことではありますが、半個室も
あって店内は明るく現代的で蕎麦屋というより割烹か
小料理店の雰囲気。つい焼酎の四合瓶を追加して
しまうほどの心地よさです。

「だし巻き玉子」もたっぷりのだしを含み、噛めば
そのままだしが溢れ出てくるかのような錯覚さえ
覚えるほどのふわふわ感。作るのは少々苦労して
いたようですが、なかなか高度なものでした。

そして友人と一枚ずつ頼んだ「せいろ」と「田舎」。

「田舎」はちょっと紫がかった色がなまめかしいほど。
しっかりとしたこしがあり、のど越しもよくいい仕上がり。
そばつゆも辛すぎず、そばによく合う上質のものです。

ところが、「せいろ」となるとなぜかぶちぶち。

箸に取ると、場合によっては長さ3センチほどの
“切れ端”が箸に引っかかるだけで、失礼ながら
思わずこれが蕎麦かと目を疑ってしまうほど。
太さも不揃いで、よって茹で加減も不揃い。
蕎麦そのものの味は良いだけに残念です。

この「せいろ」、後日あらためて行った際も同様に
“ぶちぶち”でしたから、いつものことなのでしょう。

蕎麦の実を味噌にまぶして炙った「焼き そば味噌」も
またちょっと味噌が甘すぎるものの、酒肴としていい
ものだっただけに「せいろ」の不思議な出来ばえが
際立ってしまい残念な気がしてなりません。

まあ勝手に想像するに、先代が退いたあとにこの店を
引き継いだ若きご主人は、まだ蕎麦打ちとしては
修行中の身。

だしや酒肴などは他の家族もずっと受け継いできた
“遺産”がありますから、せいろだけがいまその水準に
追いつこうとしているのかもしれません。

ですからいまむしろこの店は蕎麦屋としてではなく、
“シメに蕎麦が食べられる小料理の店”と考えたほうが
いいのかもしれません。

そして蕎麦打ちとしてはこれからの成長を見守って
いくような、長いつきあいが必要な気がします。


繰り返しになりますが、酒肴は揃っていてそれぞれ
粋でおいしいものばかり。酒もこうした店にしては
リーズナブル。神楽坂から路地を入る隠れ家っぽい
風情も、店内のたたずまいもくつろぐにはぴったりです。

ちょっとしたつまみで酒を飲み、シメに蕎麦をたぐる
というならこの店はなかなかいい選択肢でしょう。


蕎麦屋なのに、
肝心のせいろがぶちぶち…。



神楽坂から路地を入った場所
去年移転してきたばかりの新しい店


メゴチ天
もっちりした身とさっくりした衣の相性よし


以前の店から使い続けている小皿
市内局番が3桁というのが歴史を感じさせる



たっぷりだしを含んでふんわりの
だし巻き玉子


田舎蕎麦はしっとりしていていい


二度目のせいろもやっぱりぶちぶち…。


焼き そば味噌
ちびちびやるには最高のアテ



焼そば味噌 530円 茶豆 630円 焼ナス 500円 油あげ大葉みそ焼 500円
夏野菜天ぷら 840円 メゴチ天 840円

せいろ 680円 大せいろ 790円 田舎 790円 ゴマ汁せいろ 790円 おろし 1,000円
辛味大根おろし 1,050円 つけとろろ 1,000円 鴨汁せいろ 1,150円 大海老天せいろ 1,150円
かけ 680円 田舎かけ 790円 きつね 730円 月見 840円 山かけ 1,000円 天ぷら 1,150円
大盛り +210円




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2008・8