渋谷区渋谷1-15-16
第二ソシアルビル1F
03-3400-0505

17:00〜23:00

地図はここ


まだまだ探せば渋谷にもいい店はあるもんだなぁ。

この店と、「ニュー信州」を見てそう実感しました。

「ニュー信州」が、“由緒正しきおやじの店”なら、
この「猿山」はまさかこんな場所に、という大人の店。

「コンコンブル」の前の道の突き当たり、明治通りから
入った路地と交わる場所。最初、ランチの立て看板に
誘われたのですが、その場所からは店らしきものが
見えず、階段を10段ほど登って廊下を歩いた奥に
やっと店がありました。1階と表記してありますが、
中2階といったほうが実態に則しているでしょう。

割烹と称するだけあって店内は凛とした雰囲気。
6、7人が座れる大きな天然木のカウンターに
テーブル席がひとつ。あとは座敷が連なっています。

ランチは日替わりで2種類の定食。
私が行った日は880円の肉豆腐と1,000円の刺身。
肉豆腐を選びましたが、豆腐の上に牛肉と玉ねぎが
行儀よく盛り付けられ、紅生姜をトッピング。

べたべたせず、あっさりした味の肉豆腐は、居酒屋の
ぐちゃぐちゃの肉豆腐とは別物だと主張するかのよう。
肉豆腐のほかには小鉢が二品。きんぴらごぼうと
青菜のおひたしにごはんと味噌汁にお新香。
デザートが上品な味のコーヒーゼリーというのが
なかなか気が利いています。

ランチといえども手を抜かない、板前のプライドと腕が
垣間見えるような、お得感のあるものでした。


しかし、やはりこの店は割烹ですから本領は夜。

ランチの翌日の夜に訪ねてみましたが、そこには
別の世界がありました。

たとえば、「しまあじの刺身」は6切れで900円ですが、
そこらのものとはまったく違い、新鮮さを保ちながら
熟成が進んでいる、といったうま味のあるもの。
魚の味がわかる人には高いとは感じられないでしょう。

また、「焼き筍」の香ばしさは感激もの。焦げた皮の
香りに包まれながらも、身はほくほくと柔らかく、
口のなかにほわっと湯気があふれてくるような味わい。
春がもうそこまで来ているんだな、と実感できます。

「えびのしんじょ揚げ」は、しんじょと言うよりも焼売に
近い容姿と味。とはいえラード臭い焼売ではなく、
ぷりぷり、ふんわりとした食感が楽しませてくれます。

最後に板前さんに勧められた甘鯛の干物は、
小ぶりながら、身がしっとりとしていて味も濃厚。
添えられたわさびの茎の醤油漬けもまたあっさりと
した味で絶妙のバランスでした。


そうそう、この店のユニークなところは、焼酎を
「飲んだだけ払う」システム。焼酎を頼むと、ボトルで
一本来るのですが、帰りのお勘定の際にどの程度
飲んだかを量り、その分の料金を払うというもの。

エスカイヤクラブか!」と思わず突っ込んでしまい
そうな、そんなシステムです。

(エスカイヤクラブでは、客のキープボトルの残量が
 記録されていて、全国各地どの支店に行っても
 その量のボトルが出てくるという不思議なシステム)

一方で日本酒は、オーナーの出身地・新潟のもの
だけというところも、店としての主張が感じられ、
それはそれで好感がもてます。


質の高い品々を、あまりお金を気にせずに
とっておきの仲間とゆっくりと味わう。

そんな大人の楽しみ方をするなら、この店は
とてもいい選択肢だと思います。





奥の階段を登って左の奥


マンションのような外廊下の奥に店が


ランチの肉豆腐定食
盛りつけ、味にプライドを感じる




量は少ないが質の高いしまあじ
熟成した甘味といった感じ


焼き筍の香ばしさは絶品


えびのしんじょ揚げという名だが
蒸したシュウマイといった感じ


甘鯛は身がしっとりほくほく
わさびの茎の醤油漬けもまた秀逸




しまあじの刺身 900円 焼き筍 700円 えびのしんじょ揚げ 800円

飲んで食べて6,000円以上といった感じ



このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/saruyama.htm


2007・2