渋谷とっておき!!ホーム 広島市西区都町21-3
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11:00〜20:00 火休

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この店のすべての客席には、それぞれまな板と包丁が
鎮座していました。

包丁は刃渡り12p。
よく研ぎ込まれた刃は鈍い光を放ち、まな板の無数の
傷がその切れ味を示していました。

この、刃渡り12pで切っていたもの。

それはホルモン天ぷらという料理です。

ほとんどの人が初めて知るメニューだと思いますが、
広島の一部の地域ではこよなく愛されるソウルフード。
私自身、広島の料理でいちばんおいしいと思うものの
ひとつです。

客は、この刃渡り12pの包丁を使って揚げたての
ホルモン天ぷらを切り、あつあつを頬張るのです。

              ☆

「白肉ってなに?」。

広島に来て、最初の疑問のひとつがこれでした。

白肉=ミノといえば焼肉の中盤以降に登場する、
歯ごたえだけが取り柄の、あの肉。
たいして味はないけど、クチャクチャ噛んでるだけで
時間が過ぎていく、便利なあの肉。

しかしここのホルモン天ぷらのひとつ、白肉天ぷらは
私の持つイメージをみごとにひっくり返してくれました。
さくさくの衣に包まれたミノはみずみずしくて柔らかく、
さくっと歯でかみきれる、まったく別の肉でした。
まさに新鮮さが可能にする味なのでしょう。

ほかにもビチ(たぶん腸)やチギモ(脾臓のこと・ドイツの
「血のソーセージ」を思い出させる味)
など、広島独自の
呼び方のさまざまなホルモンをその場で揚げ、
あつあつを提供してくれます。

これに、韓国産唐辛子の粉をスプーン山盛りにし
酢醤油をかけて混ぜたタレで食すと、もういくらでも
入ってきます。ビールの友としてこれ以上のものは
ありません。

7人ほどのカウンターと、ちゃぶ台が3つ並ぶ小上がり。
地元の人々が集う小さな空間ですが、遠慮と配慮さえ
忘れなければ、ちゃんと歓迎してくれますのでぜひ
広島を訪れた際にはホルモン天ぷらにチャレンジして
みてください。

個人的には、ヘタな広島風お好み焼き屋に行くより
すばらしい体験ができると思います。

たまにしかないレバ刺しも、機会があればぜひ。
また、ホルモンでダシをとり、さっと湯がいたホルモンが
乗る「ホルモンうどん」もシメにはもってこいです。
以前はエグ味と臭みがありましたが、今回(2008年3月)
訪れた際にはそれらのマイナス点は感じられません
でしたので、万人受けするものになったと思います。

              ☆

警察からの指導でもあったのでしょうか、いまでは
すべての座席に最初からまな板と包丁が並ぶ姿は
見られなくなりましたが、希望すればたぶん使わせて
くれるはず。

刃渡り12pを手に、ぜひあつあつのホルモン天ぷらを
堪能してみてください。


各客席に鎮座していた
刃渡り12pの包丁



右が白肉(ミノ)、左はビチ(腸)か
ホルモンが衣に包まれ揚げられている


たっぷりの唐辛子に酢醤油を混ぜたタレで


ホルモンと野菜を合わせて5個ほど
盛り合わせてもらうとこんな感じ


路地裏にある小さな店


ホルモンうどん
これもまた珍味


うどんに浮かぶホルモン
けっこういいダシがでている


この店については日本経済新聞社のサイト「食べ物新日本奇行」で取り上げられ、
のちに出版された野瀬泰申さんの「全日本食の方言地図」に詳しく紹介されています。
機会がありましたらぜひお読みください。



白肉天ぷら130円 ホルモン天ぷら(各種)100円 野菜天ぷら 時価 
ホルモンうどん550円 うどん400円



このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/takama2.htm


2008・3