渋谷とっておき!!ホーム 新宿区西新宿1-2-4
03-3342-2011

12:00〜
23:00
月休

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昼酒のほのかな罪悪感と優越感と。


徹夜の仕事で少々朦朧とした頭と足で向かったのは
新宿西口のしょんべん横丁、現在は思い出横丁と呼ぶ
バラックの飲み屋街でした。


この店は正午からやっている居酒屋。

がらんとした店内に入ると、中国語なまりのおばさんが
席に案内してくれます。店の中央に幅60p程の細長い
テーブルが連ねられた場所。案内されたのはひとりいた
先客の隣。椅子ふたつほど離れてはいますが、まるで
映画「家族ゲーム」のような横並びです。

視線の先にはテレビ。平日の昼下がり、国会中継を
見ながら酒を飲むというシュール。なぜ民放のワイド
ショーではなく、国会中継なのか。先客のもうひと組の
夫婦らしき中年ふたりが、画面にちらりと目をやり
「民主党が…」と話し始めます。それは昨夜のニュース
ショーで出たコメントと寸分たがわぬつまらない話。

国会中継が流れる場末の酒場。それはある意味、
日本の民主主義社会を凝縮して見ているようです。


この店でうれしいのは鯨。
もしかしたらこの漢字が読めない人もいるかもしれま
せんのでクジラと表記しましょうか。

この店、メニューはすごくたくさんあるのですが、
クジラのメニューの充実はほかにないほど。
クジラの刺身はもちろんのこと、ステーキ、竜田揚げ、
クジラカツ、細切り炒め、ハリハリ鍋、そして酢味噌和え
まであり、鯨料理専門店などに行かなくても日本の
鯨食文化を堪能できます。

懐かしいのは「酢味噌和え」でしょうか。これは尾羽
(おばけ・おばいけ、とも言う)を塩漬けにしたものを湯引き
したもので、白い身と黒い皮のコントラストと使い古した
スポンジのような食感。ちょっと酢味噌がかかりすぎて
いますが、懐かしい食感が楽しめます。

鯨料理だけ楽しむために来ても、じゅうぶん満足できる
店といっていいでしょう。鯨ってなに?という若者にも
ぜひ一度味わってほしいものです。


そのほか、居酒屋のメニューはひととおり揃っていて
その数の多さには目移りするほど。

鉄板でジュージュー音を立てながら提供されるピリ辛の
「ホルモン炒め」は、大きめに切られたホルモンに臭み
もなく、いい味を出しています。野菜ももやしを中心に
たっぷりとあって満足感の高い一品。

刺身も、マグロは筋が多い部位ながら値段の割にいい
もので、全体に良心が感じられます。


目の前は山手線や中央・総武線がひっきりなしに通る
場末感たっぷりの場所で、昼ひなかから酒を飲む快楽。

はまったら抜けられなくなりそうな危険地帯に、ぜひ
一度あなたも足を踏み入れてはいかがでしょうか。
できれば、仕事のないときに。

いや、仕事中のほうがスリリング?

もちろん、夜もやっていますので。



店内のテレビではなぜか
国会中継が延々と映し出されていた


昼なお暗い細い路地で
真っ昼間から誘う赤ちょうちん


安酒場の定番「冷やしトマト」
切っただけのトマトでカネが取れるのは
昔トマトが高くて珍しかったころの名残か


鯨料理の充実には目を見張る
写真は「くじらの酢味噌和え」


「ホルモン炒め」はピリ辛で
ボリュームあり


精一杯の良心を感じる
「刺身三点盛り」


最近看板を替えてきれいになったほか
一部を立ち呑みコーナーに改装も




鯨ステーキ 840円 鯨細切り炒め 630円 くじら酢味噌和え 640円
あじたたき 557円 牛スジ煮込み 609円 日替わり三点盛り 1,050円
ポテトサラダ 452円 豆腐サラダ 557円



このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/torien.htm


2010・8